おじいちゃんのセックスライフ
Author: 藤島佑雪
2016-01-06 The Old Man and...
年をとれば煩悩から解放されると思っていましたが、どうやら年齢に関係なく煩悩まみれの人もいるようです……。

9月21日は敬老の日でしたね。ってことで、今回は老いてからの性について、です。わたくしを口説いた最高齢の方は今のところ85歳。23歳ほやほやヘルプのときでしたね。銀座のお客さまのご親戚の方で、一度数人でお食事をして、後日、道でばったり遭遇。ノリで居酒屋に入ったんですけど、今思えば、男性誌が推奨するカウンターで横並びでした。で、エッチな質問ばっかりしてきた挙句に「ホテル行こう!」と。

その方、顔立ちも整っていて、髪もフサフサですごくかっこいいんですよ。昔、某首相の秘書官だったこともあり、相当稼いでいたこともあったらしく、「そのコート素敵ですね」と褒めると「これ? 50年前につくったビキューナだよ」ってスルッと返ってきたり。でも、手の甲には血管とシミが浮いてるし、早い話がおじいちゃんなわけですよ。それなのに、やけに口調に熱がこもっているので、まずいなあと。適当に冗談にするしかないと「またまた〜、そんなこと言ってできないでしょ〜(笑)」なんて茶化すと、「いや! もう勃ってるよ! 半勃ちだよっ!」って。本当だからって、わたくしの手を股間にもっていこうとする握力の強さ! 怖かった〜。あっ、男なんだって思い知らされましたから。

その反動で床に落とした割り箸を「どうぞ」と即座に拾ってくれた隣の中年男2人組をはじめ、まわりの男客たちの「おじいちゃんファイト〜!!」という心の声援で、店中が埋め尽くされてましたよね、あのときは。きのう死んでてもおかしくない老人が若いムスメに果敢に挑みかかっていたわけですから。

わたくしって20代はめちゃめちゃモテたんですよ、おじいちゃんに。で、わたくしが、おじいちゃんも男なんだ!ってことに気がついた、My firstおじいちゃん事件が85歳居酒屋事件の前に起こってまして。その方はクラブのお客さまで、当時60歳。

ユンケル4本飲んだから

国会の証人喚問に呼ばれたり、捕まったりしてたんですが、合間によく同伴してもらってたんです。なんでも好きなもの食べなさいって言ってくださるので、伊勢海老のお刺身を頼んで、その殻でお味噌汁をつくってもらって、このわたと一緒にごはんを食べるというのが定番でしたよね。お孫ちゃん並みにやりたい放題にさせてくれて、いい方だったんです。

で、ある土曜にお寿司屋さん貸切で、横綱とディナー! みたいなお振る舞いをしてくださり、その後バーに場所を移したんですよ。「朝が早いので」と横綱退散。その直後、思い知らされましたよね。いや、今は60歳なんてまだまだ男だってわかってますよ。でも、23の女からすると、60って押しも押されもせぬおじいちゃんじゃないですか。まさか口説かれるなんて想像したこともない。そこへ「明日の朝食はどうする?」。きましたよ。さらに追い打ちをかけるように「ユンケル4本飲んだから」。

がーん! 「あ、あの、今日はか、帰ります」とひと言発するのが精一杯でしたね。なにせ、その風貌から密かに「骨皮スジ衛門」と呼んでいた方から奇襲を受けたわけですから。翌週の飲み会で同世代の男の子に事件のことを報告。「わたし、一体何されるとこだったんだろ〜」に対して、「される、じゃねーだろ、お前がするんだよ」とさらに真理を突きつけられ、おじいちゃん、侮れぬ! の思いを新たにしたのでした。

そんなこんなの未遂も含め、わたくし人生修行がまだまだなんですね。まだ還暦を過ぎた方とはイタしたことがございませんの。去年までお付き合いしていた方は59歳だったんですけど、惜しいところでお別れしてしまったのでね。ご参考までに、元カレは59歳おクスリ未使用。調子のいいときは2回戦ありーので素敵なところを見せつけてくれてたんですが、高血圧でドクターストップがかかったことも。お友だちには70オーバーの彼氏持ちもちょいちょいいます。

でね、どんなに元気でも年寄りは年寄り。血圧だ痛風だ糖尿だって、何かひとつは持病を持ってるのがスタンダードなわけですよ。「終わった後、彼の喉がヒューヒュー鳴ってて、このまま死ぬんじゃないか」って心配した友だちにお医者さまの紹介を頼まれたこともありました。おじいちゃんにも性欲はあります。おクスリの力を借りれば挿入もできます。でも、やっぱり命がけ。それでも女を愛せる男でいたい。男のひとは、そんなおじいちゃんのまま、往生できたら本望なんでしょうね。
(記事引用)