アメリカの子供はなぜスナップチャットにハマる?
米国おっさん記者が解説
2016/07/23 17:00 Forbes JAPAN 編集部 , FORBES JAPAN
最先端のSNSを使いこなしていると自負する大人は、ティーンエイジャーの流行を追いかけているだけなのかもしれない。スナップチャットを利用する大人の数が急増しているのが良い例だ。10代のユーザーたちは、自分の両親がスナップチャットを使い始めたら興ざめするに違いない。
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かく言う筆者も、先日スナップチャットを巡って10代の息子2人から冷たい視線を浴びた。筆者はこれまで、息子たちをフォローする以外はスナップチャットを使ったことがほとんどなかった。息子たちは親からアプリの利用方法を聞かれてあからさまに嫌な顔をしたが、しぶしぶ絵文字やスタンプ、フィルターの使い方を教えてくれた。筆者は、スクリーンショットを撮影すると相手に通知が届くことを息子たちから教わって愕然とした。

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「ママには内緒にしておいて。ママは僕らに気付かれているとは知らずに、いつも僕たちの画像をスクショしてるんだ」と息子たちはせがんだが、妻には至急知らせないといけない。

35歳以上の利用者も14%に急増

comScoreによると、3年前まで25~34歳のモバイルユーザーに占めるスナップチャット利用者の割合は5%で、35歳以上になるとわずか2%に過ぎなかった。しかし、現在では前者が38%、35歳以上が14%まで急増している。

18~24歳の利用率もこの3年で24%から69%に増えており、親世代が利用し始めて以降も、若者たちがスナップチャットを使い続けていることが分かる。若年層のフェイスブック離れが進んでいるのとは対照的だが、それはスナップチャットがフェイスブックにはない魅力を持っているからに他ならない。

若者のフェイスブック離れは加速

その一つは、広告の少なさとさっぱりした画面だ。さらに、10代の心を掴んでいるのは、投稿した画像や動画が自動的に消去される機能だ。2013年にcomScoreが調査を開始した当初、若者たちはこぞってフェイスブックを退会し、スナップチャットを使い始めていた。現在でも彼らは瞬間的に楽しむことのできるスナップチャットを好み、フェイスブックには見向きもしない。

筆者の17歳になる息子も、「スナップチャットの方がフェイスブックよりもユーザー体験が優れている。僕は1時間のうち30分以上スナップチャットを使うけれど、フェイスブックは多いときで5分しか使わない。スナップチャットは、フェイスブックのように広告で溢れていないのがいい」と話す。

スナップチャットの現在の評価額は200億ドル。DAUは1億人で1日の動画再生回数は100億回に達する。今後、同社が売上高3億ドルといった高い目標を目指すとなると、今よりも積極的に広告を表示するようになり、若者たちをがっかりさせるかもしれない。

急増する大人ユーザーの存在も、広告の増加を後押しすることになるかもしれない。「若者たちには内緒だが、我々おっさんたちはスナップチャットを“da chat”(daはtheのスラング)と呼び、スラック上でよく盛り上がっている」とウォールストリート・ジャーナルでテクノロジー系のコラムを執筆するクリストファー・ミムスは話す。

親子でスナップチャットを使う人も

一体なぜ、ミレニアル世代が今になってスナップチャットにハマりだしているのだろうか。その大きな理由の一つは、スナップチャットがストーリー機能やレンズ機能に加え、同じライブ会場にいるユーザー同士が画像を共有できる機能など、ユーザー同士のエンゲージメントを高める新機能を次々と追加してきたことにある。作家のC.C.チャップマンは次のように話してくれた。

「私がスナップチャットを使い始めたとき、子供たちは信じられないといった様子で首を横に振りました。子供の友達が私をフォローしはじめたことには特に腹を立てていました」。チャップマンがスナップチャットを利用する目的は、より多くの人たちとつながり、自分について知ってもらうためだという。一方で、わが子との関係性を深めるためだけにスナップチャットを利用するユーザーも少なくない。ライフスタイル系ブロガーのシュガー・ジョーンズもその一人だ。

「子供たちは最初は親とのやり取りを気味悪がっていましたが、今では画像を送り合ってお互いに腹を抱えて笑っています。スナップチャットは最高です」と彼女は話す。
(記事引用)