今も続く壮絶戦闘
2000年5月にイスラエル首相エフード・バラックによるレバノン占領地域からのイスラエル軍の一方的撤退が実行された。だが、この撤退は国際条約や国連監視団の駐留を含むものではなく、2006年前半には軍備を増強しイスラエルと敵対するヒズボラとイスラエル軍の緊張が高まっていた。

実際2006年5月以降イスラエル北部国境の町キリヤット・シュモネにカチューシャ・ロケットが撃ち込まれている。ヒズボラは国境侵犯攻撃を可能とする為に数年間かけて情報収集を行い、さらにイスラエル軍兵士誘拐作戦に備えて半年間の訓練を行っていた。

ヒズボラの国境侵犯攻撃作戦はイスラエル軍(IDF)国境パトロール隊の順番がドゥルーズ兵達に変わる情報を受けて早められた。つまり、イスラエル軍の内部情報がヒズボラに筒抜けであった。

2006年7月12日午前9時にヒズボラはイスラエル国境付近の町々へ迫撃砲及びカチューシャ・ロケットを撃ち込み始めイスラエル側に11名の犠牲者を出した。これは、国境侵犯攻撃作戦を可能にする為の陽動作戦である。
5分後、ヒズボラはイスラエル国境を侵犯。偵察中の部隊に向かって対戦車ミサイルを撃ち込んだ。この時イスラエル軍兵士3名が死亡。さらに2名を捕虜にしたが、その時点でそのイスラエル軍兵士達が生きていたかどうかは定かでない。
しかしイスラエル情報当局は、彼らの生死について確実な情報を入手することができなかったため、イスラエル政府は2年間にわたって捕虜奪還の姿勢を取らざるを得なかった。これはヒズボラ側との交渉に利用され、また拉致将兵の遺族達を混乱させた。
イスラエル軍は戦車でヒズボラを追いレバノン領内に入るが地雷を踏み乗員4人が死亡。さらに脱出した1人が狙撃された。損害を拡大したイスラエル軍はヒズボラとの開戦を決断、ここに戦争が開始された。
(検索ウィキぺデア)
 
slide01 (1)メソポタミア神話『ギルガメシュ叙事詩』
レバノンに棲むフンババ
今も地中海を望む「フンババ」
 
フンババ(アッカド語:Humbaba、シュメール語:Huwawa フワワ)は、メソポタミア神話の『ギルガメシュ叙事詩』に登場する怪物である。
太陽神ウトゥにより育てられた巨人 (伝説の生物)で、「恐怖」とあだ名される。フンババはエンリルによって神々の住まうレバノン杉の森の番人を任されていた。すなわち「エンリルはフンババに人間たちにとっての恐怖としての役割を与えた」。

フンババはギルガメシュ叙事詩の粘土板2にて初めて言及される。ギルガメシュとエンキドゥが初めての戦いの後に親友になると、フンババを殺すためにレバノン杉の森を目指して出発し、7つの山脈を越える。
ギルガメシュはエンキドゥに語っている。「人が死を免れない存在であるというのならば、私は名声を得るために山々へと入りたい」。
いざフンババと対峙したギルガメシュは妹たち差し出すからという提案でフンババをだまして、彼の7つの「輝き」を脱ぎ捨てさせる。
フンババが油断したところを見計らい、ギルガメシュはフンババをぶん殴り、その怪物を捕らえた。

フンババはギルガメシュに慈悲を請う。しかしエンキドゥはフンババを殺すようにとギルガメシュを説得する。
最後の足掻きとフンババが逃亡を試みるが、エンキドゥによって、あるいはバリエーションによっては2人によってフンババの首が切り落とされた。
彼の首は皮の袋に入れられ、フンババを森の番人に任命したエンリルに届けられた。エンリルは憤慨し、フンババの7つの「輝き」を各所に分配した。「彼は1つ目の輝きを草原に与えた。
彼は2つ目の輝きを川に与えた。彼は3つ目の輝きを葦原に与えた。彼は4つ目の輝きをライオンたちに与えた。

彼は5つ目の輝きを宮殿に与えた(債務奴隷とする版もある)。6番目の輝きを森へ与えた(丘とする版もある)。
7つ目の輝きをヌンガル(Nungal、冥界の女神)へ与えた」。エンリルは彼らに直接復讐するようなことはしなかったが、次のように非難している。
「本当ならフンババは今だってお前たちの食べるパンを食べているはずだったのだ。お前たちの飲んでいる水をのんでいるはずだったのだ! 本当なら彼は讃えられているはずだったのだ」。

フンババの「輝き(またはオーラ、恐怖)」を脱ぎ捨てさせるためにギルガメシュは次に挙げるものをフンババに提案している。

こうしてギルガメシュが森の番人の気をひき、だましている間に、彼が連れてきた15名の未婚の男たちが木を切っては枝を払い、ふもとに積み上げて運び去る準備をしていた。
そのためこの冒険はそれ自体に木材の強奪、すなわち木材資源の乏しいメソポタミアへと木材を持ち帰る目的があったことが判明する。
ギルガメシュはその後、自らの死を意識するようになると、じょじょに罪悪感に苛まれるようになる。
神々はことあるごとにギルガメシュに彼のしたことを、すなわち「特別な木を盗んだこと、フンババを殺したこと」を思い出させた。

切断されたフンババの頭部は美術表現に用いられていた。じっと見据える目ともじゃもじゃのひげと髪の毛は邪気祓いとしての役割を担っていた。

この切断されたフンババの頭部という表現はバビロン第1王朝からネオ・アッシリアまで継続して見られ、そしてアケメネス朝の支配とともに衰退していった。

この表現はギリシアのペルセウスの物語の中に類似性を見つけることができる。この場合メドゥーサの頭部が同じ役割を果たしており、神話の中でペルセウスはやはりメドゥーサの頭部を皮の袋に入れている。
同様に魔よけの意味を持っていた古代ギリシアのゴルゴネイオンはひげを蓄えており、ゴルゴーンが女性であることを考えると不自然である。ジュディス・マッケンジー(Judith McKenzie)はナバテア王国のペトラのフリーズ (建築)にフンババを見つけたと主張している。
(資料ウイキペデア)

Miles Davis/John Coltrane - Konserthuset Stockholm (1960 FULL CONCERT)https://www.youtube.com/watch?v=4_z221y8TOs&t=29s